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2021-07-02

祝200記事目!今は亡きサウナ 特別編 旭川 富士サウナ

投稿日:2021年7月2日 | 最終更新日:2022年9月18日

はじめに

お蔭様で昨年8月に当サイトを開設して約10ヶ月が経過しまして今回で200記事目となります。前回の100記事目の時は『サウナ国際』さんを書かせて頂き、節目の記事は今は亡きサウナや自分の思い出のサウナを紹介させて頂いております。

開設して100記事行くまではとにかく記事を量産しようと書いておりましたが100記事目以降はサイトデザインや読みやすさ等を追究して少し失速しましたが内容濃く書くように心掛けております。

今のブーム等とは逆手の思想や個人の見解が強い内容で何にも参考にならない自己満サイトではありますが今後もご愛読頂ければ幸いです。引き続き宜しくお願い致します。

運営者:タキオン


さて、本題に戻りまして今回は北海道旭川市2条通にありました『富士サウナ』さんの店名サウナ・サウナ専門店の今は亡きタキオンのお気に入りサウナの紹介となります。

すでに閉店されており、思い出を書いているだけですのでこんなサウナがあったんだ~程度でお読み下さい。

今は亡き 富士サウナ

富士サウナ

in 北海道 旭川市

タキオン

外観は躊躇する程でしたが中に入ればサウナ愛に溢れる、心優しい店主さんでした! 

ここがPOINT!

  • 恐らく日本最古?およそ50年前の石油式のストーブ??
  • 情に訴えかける旭川に平成末期まで残された店名サウナ・サウナ専門店!
  • 今まで飲んだ生ビールはここは1番美味い!
  • 店主の人柄や雰囲気はまさにサウナ実家!

ウナ室

サウナ室基本情報

  1. サウナ室温度:最高潮は110°
  2. 構造&広さ:対面式で片側2段式
  3. サウナストーブ:中山産業時代の円形石油式ストーブ
  4. サウナマット:絨毯素材の座面にオレンジマット
  5. テレビ:あり
  6. サウナタイマー:無かったような記憶…。

ウナ室について

サウナ室温度

訪問した時は本来なら月曜日のみ正午からの営業みたいで知らずに朝9時30分頃に突入してしまい、それでも優しい店主は入館OKしてくれました。

ストーブがまだ温まっていないとのことで最初は80°程で徐々に100°近くまでになりました。店主曰く今日はストーブが調子悪いかな〜っと仰っておりました。普段は110°くらいが標準みたいでした。

構造&広さ

対面式で奥がストーブです。片側は横長の2段式で対面は1段式となります。対面1段側は座面奥行が広く、木枕等もあり、横になりながら入れたスタイルです。

10人は入れる広さで穴蔵感満載な雰囲気でとても年季を感じさせてくれるサウナ室でした。

サウナストーブ

店主談では中山産業の石油式ストーブみたいです。45年程前のストーブみたいです。当時、旭川で他でサウナ屋を営業していた所から閉店を機に譲り受けたストーブとお話しされていました。

もし今尚、営業されていたら日本最古のサウナストーブとなっていたでしょう。これこそ真のサ界遺産ですね。

もう古すぎて修理できる業者等も無い為に店主が自ら部品を変えたり、色々とメンテナンスしながら稼動させていたとのことです。

サウナマット

昭和時代から経営されているサウナ屋の特徴は座面が絨毯素材が多いと思います。

富士サウナさんも座面背面共に絨毯素材にオレンジ色のマットを敷かれ、その他にオリジナルのバスタオル等が敷かれておりました。

テレビ・BGM等

ブラウン管のテレビがありますが防空壕みたいなアングラ感満載なサウナ室で満喫して発汗を待ちましょう。待ちましょうじゃないですね閉店しているので…。待ちました!

サウナタイマー

これが記憶に無いんです…。すいません。

その他・コメント等

まず何と言っても石油式ストーブですよね?今まで色々な温浴施設を巡って来ましたが石油式ストーブは初めての出会いでした。

初めてなのは時代を考えれば当たり前ですが、40年前等は日本のサウナストーブは石油式が当たり前だったのかもしれないですね。

そして円形の壺のようなストーブに石が積まれてこれが平成末期まで稼動していた日本最古のサウナストーブだと思います。これを見ることが出来て感無量でした。

温度自体も訪問時は不調でしたが100°越えの穴蔵サウナでこれぞ昭和サウナのドスラトイクですね。振り返るとここも地下サウナと呼んでいいのかな?

まだ稀にお見かけする座面・背面が絨毯素材。伝導熱とかの話は無視して、昔は恐らくこの絨毯素材の座面等が主流でいつから木材に変わったんですかね?

客の立場でお話しをするとこの絨毯素材にマット完備の方が他人汗のびちゃびちゃ感が無く、座り心地も良いのでとても快適だと思うのは私だけかな?

恐らくサウナは火災時のこと含めて、消防法等でダメになったんだと思われますが私はこの絨毯素材のサウナに出会うとなんか嬉しいです。もうほとんど残されていないんですがね…。


風呂

水風呂基本情報

  1. 構造&形:写真の通り正方形で2人は入れました
  2. 水温:12月上旬訪問時は体感16°程
  3. 冷却:恐らく無いと思われる
  4. 特徴:大雪山からの伏流水

風呂について

構造&形・動線

正方形で2人は入れるタイル式の水風呂。

水温

12月上旬訪問時は体感16°程でした。

冷却

恐らく無し。伏流水を掛け流しいていると店主は話しておりました。

その他・コメント等

水風呂は当時、店主が大雪山の水の良さを体感してここ富士サウナを引き継いだとお話されておりました。その通りで大雪山の忠別川から来る、伏流水を掛け流しで提供されております。

そもそも地下水と伏流水の違いは??っとお話したいですが記事とは関係なくなるので調べてみて下さい。

伏流水掛け流しで旭川の地なので消毒等無しでダイレクトに水を提供していると思われます。(この持論は最近学びました。消毒系はだいぶ勉強しましたよw)

大雪山連峰の水は平成の名水100選で大雪旭岳源水です。山々に降った雪や雨が創りあげた天然の銘水と呼ばれているみたいです。

大雪山近くの東川町では北海道でも唯一上水道のない町で、町民全員が天然の地下水を利用されているとのことです。

北海道の冬はどこの水風呂も冷たい印象があると思いますが富士サウナさんの水は冷たさではなく、この肌に掛かる水の良さですよ。外観や昭和のサウナ屋で汚い?不衛生?ではなく良質な水を提供してくれる店主の水愛ですよ。


気浴

外気浴基本情報

  1. 外気浴スペース:地下のサウナ専門店なので外気浴は不可
  2. 休憩イス:椅子が2脚程
  3. その他:水風呂浸かりながらの水槽眺めが一番ととのいます

気浴について

外気浴スペース

内気浴で十分ですよ。ここはサウナ屋ですから。

休憩イス等

浴場内に記憶が確かなら2脚程椅子が置かれていました。

その他・コメント等

ととのいとワードが生まれる遥か何十年も前からある店名サウナです。ととのいより伝説のサウナストーブでととのいましょう!

余談ですが浴場内の水風呂横には水槽があり、金魚が泳いでおります。水風呂浸かりながら金魚を眺めるのも癒されますね。

どことなく『伊東に行くならハトヤ♪』を思い出しますね。ハトヤも湯船浸かりながら魚が泳いでいるのを眺められますよね。余談をすいません…。

メント

営業中はこの富士サウナの赤い看板のライトアップが素敵でしたね。街を歩いていてサウナ文字の看板を見ると嬉しくなりますよね。

旭川なので冬場は辺りは雪です。富士サウナさんは地下にありますので入口前の除雪が大変そうでしたね。

入口前に掲げている『疲れを取るのにサウナが一番』・『スタミナ本位の軽食堂併置』・『技術本位のマッサージ』の案内が良いですよね~!疲れを取るのには確かにサウナが一番ですね。

スタミナ本位の軽食堂の言い方も面白いです。サウナに入ればスタミナが湧くと言うことでしょうね。

同じビルはスナック店が多く、近辺にも風俗的な店もありますので昔はそこも担っていたかもしれないですね。さすが男性専用サウナ!

後はこの地下サウナ入口の赤い看板も素晴らしい。暗い階段を降りるので最初は躊躇しますが勇気を出して入ればサウナの楽園が待ってました。

サウナ後のこのリクライニングは人をダメにしてしまいますね。午前中からビール飲みながら、店主と話しながらダラダラした時間が最高でした。

この時は2泊3日で北海道サウナ旅に来ましたが訪れたのは最終日の朝一番で本来ならサクッと1セットくらいで次に移動する予定が居心地が過去最高クラスに良過ぎて、帰りのフライト時間までの約半日は富士サウナで過ごしておりました!

まさに実家サウナとはここの事を指します。本当に今まで訪問した中でここから動きたくないランキング堂々の1位でした。これぞ昭和サウナ&人情味経営の力ですね。

サウナ入って、お酒飲んで、2段ベッド式の仮眠室で一眠りは至福の時間でした。この2段ベッドもリニューアル前のサウナセンター大泉時代の仮眠室と同等くらいに快眠でした。

午前中からお酒を飲み、冗談抜きでビールのサーバー管理がきちんとされているのか今まで飲んだ生ビールも富士サウナが一番美味かったです。サウナ後にお酒はあちこちと飲みますが生ビールでこれだけ美味いと思わせてくれたのは富士サウナのみです。

もう雰囲気等が大好きなのでどれも高評価になっている可能性はありますがそれも施設の力だと思います。

リクライニングの休憩室と食事処は同じスペースです。ビールやつまみでしたらリクライニングで寛ぎながら頂けます。食事に関しては下町の食堂的な雰囲気のカウンターで頂きます。

スタミナ本位の軽食堂と言う事で焼肉定食を頂きました。この画像を見ておわかりだと思いますが間違いないです。実家に帰ったきたような家庭的な味や配膳です。これは長居してしまいますよ。

そして帰る直前に軽食としてお蕎麦も食べましたがこれも落ち着く味です。今までに宿泊以外でサウナ屋に来て、こんなに満喫&満足したのは富士サウナくらいです。

12月ですが旭川の街は雪景色でした。旭川に今はもう富士サウナが無いと思うと魅力が半減してしまいます。もちろん旭川って普通のスーパー銭湯でもレベル高いですが店名サウナがある土地の安心感って半端じゃないですよ。

生粋のサウナ―さんなら店名サウナがある所には何か特別な思い入れがありますよね?今治のナニワサウナとか弘前のアサヒサウナとかね。店名サウナがあるだけでその地域に愛着が湧くんですよね。これぞ店名サウナのパワー&安心感。

こちらの画像は2019年に再度旭川を訪れた際に閉業されているのは知っておりましたが外観でも拝みたくお店の前まで来てみました。

店主も高齢で1人で切り盛りしていたので大変だったでしょうね。以前は奥様と一緒に経営されていたとのことですが24時間営業で1人経営は大変ですよ。サウナ経営に人生を捧げた大先輩として尊敬に値します。


とめ

閉業理由は色々と聞きましたがいつ閉めてもおかしくない地方の店名サウナやサウナ専門店は行けるうちに行っておかないと後悔しますね。

富士サウナさんも訪問した時には店主の年齢や施設の耐久性等も考えて後数年くらいだろうな〜っと感じてはおりました。

今までもちろん行かず終いのサウナ屋等はいっぱいありますがこういう形態の富士サウナさんを見てると平成初期とかはあちこちにサウナ屋があった時代ですよね。

昭和サウナ好きからすれば羨ましい時代でしたね。当時はサウナの考え方や入り方や活用の仕方が違った時代でしたのでね…。これで世間はサウナは熱い、苦しいイメージがついてしまったんですよね。

これが今の令和時代になってフィンランド式サウナが流行りつつある中で日本式?のサウナが今となれば歴史的建造物みたいにサ界遺産として今も頑張って経営されている昭和サウナ屋さんにスポットが当たって欲しいですね。

時代はもちろん変わり、最先端が注目されていくのもわかりますが富士サウナさんのように日本最古の石油式ストーブ等が永遠に見れるわけではありません。

いつ亡くなってもおかしくない時代(ととのいブームの真逆・コロナ禍)なので行ける時に行っておかないと永遠の経験値が積めない訳ですよ。

言い方が悪いかもしれないですが昨今のととのいブームでセルフロウリュ等が流行っておりますが正直、セッティング含めて資金さえあれば誰でも作り出せるわけです。

当時の日本式サウナもそういう考え方で普及していったと思いますので逆を言えば令和時代のサウナはフィンランド式のサウナをもっと日常として普及させようとしているのはわかります。

今はまだ非日常としてフィンランド式サウナ小屋等が出来てきておりますがあくまでまだ日本では非日常サウナな訳で週末に遊園地や水族館に行こうみたいな感覚であり、日常サウナとして利用されるのはまだまだ街の銭湯だったり、駅近のサウナ屋、スーパー銭湯等であります。

まだ時代や環境が追い付いていないだけなので今、頑張って広めようとしてるパイオニア達は凄いと思いますし、もちろん自分にはそんな行動力が無いので尊敬しております。

何が言いたいのかは『日本の高温サウナは訳がわからない?』等とチラッと目にした記事もありますがもちろん最先端を広めようとする動きは上記の通りに理解しております。

ですがたまには日本のサウナの歴史みたいな形で崇拝しても良いんじゃないかな?っと思ったりします。あくまで持論で施設側のこともあるとは思いますが…。

オールウェイズ3丁目の夕日がヒットしたように『オールウェイズ日本サウナの汗』みたいな感じですかね?(笑)

サウナそのものではなく、ととのえる環境目的のサウナになって来ている時代ですが最先端も追究しつつ、過去を遺産としてサウナを見てくれるような協会や関係者がいて欲しいですね。恐らく今のトップの人とかはこういうサウナに入っていないと思うのでね…。

話は最後になりますが富士サウナさんのような形態の昭和サウナに入るとサウナの本質追究や人情的経営をされており、決して綺麗やオシャレではありませんが情に訴えてくるサウナ屋が今後も生き残って欲しいですし、もっともっとスポットライトを当てて、1人でも多くの方に体験してもらいたいですね。

大垣サウナが良い例であり、メディア等で紹介されれば足を運ぶ人はいると思います。メディア系はコンプラや忖度等もあると思いますのでもっともっと私に影響力があればな~っとか考えてしまいます(笑)

時代を逆行しておりますがこういう昭和サウナを推す人間がいても良いでしょう。非日常体験のサウナより日常サウナで良い所を今後も巡っていきたいと思います。

最後に一言だけ…話は随分と遠回りをしましたが『富士サウナ』の名は一生私のサウナ心に残り続けるでしょう。そんなサウナ屋でした。有難うございました。

※訪問時に撮影・掲載等は許可済み

施設概要

施設名称 富士サウナ(閉業)
住所 北海道旭川市2条通5-9 有楽町ビル地下1階
アクセス 旭川駅より徒歩12分
TEL 0166-23-1321(現在使われていない)
営業時間 24時間営業(月曜のみ正午から営業)
定休日 日曜日
入館料 大人:1600円
駐車場 8台
公式HP なし

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