まず初めにロッキーサウナとは？
山のように積み上げた石を熱するロッキーサウナ。サウナにとって石は欠かせません。
サウナ室内の温度が上昇すると、湿度は下がっていきます。高温で乾燥したサウナ室で汗を流すのではなく、ほどよい湿度を保ち、自然に汗を流すのが快適なサウナです。
METOS公式 ロッキー rocky
熱源はガス、たっぷりとサウナストーンを積み上げ、ロウリュを楽しめるサウナヒーターです。
色んなサウナを巡るとロッキーサウナに出くわす場面もあるかと思います。記載している通りにロウリュを楽しめるサウナヒーターではあります。
ん？楽しめる？
この楽しめるという文言に疑問が生じております。先にお伝えさせていただくとこれは僕の持論ですがロッキーサウナの本当の意味合いはロウリュを楽しむものではないと思っております。
各々、施設によりますがサウナストーブの天井付近から数分間隔で数秒程、サウナストーンに吐水して蒸気を発生させ、湿度を生み出しているサウナストーブの認識であります。
- 富山県 スパ・アルプス
- 神奈川県 福美湯・平和湯・サウナトーホー（閉店）・小田原コロナの湯
- 東京都 松の湯
- 千葉県 君津の湯
- 山口県 くだまつ健康パーク
ザっとと体験して来た中でパッと浮かんだ施設を挙げました。
今まで入ってきた中でロッキーサウナは中温中湿であったり、昨今ですと高温多湿にセッティングしているアホみたいな施設もありますがここ近年、ロッキーサウナの真髄とはこれだよな！っと思わせてくれた施設がありました。
スパ・湯〜ワールド
ここのロッキーサウナに出会ってからロッキーサウナとは本来これである！っと僕なりに理解をしました。
山のように積み上げた石を熱するロッキーサウナ。サウナにとって石は欠かせません。
サウナ室内の温度が上昇すると、湿度は下がっていきます。高温で乾燥したサウナ室で汗を流すのではなく、ほどよい湿度を保ち、自然に汗を流すのが快適なサウナです。
METOS公式 ロッキー rocky
熱源はガス、たっぷりとサウナストーンを積み上げ、ロウリュを楽しめるサウナヒーターです。
冒頭でロウリュを楽しめるサウナヒーターというワードに疑問が生じているとお伝えしましたが、確かにボケっとサウナ室に入ってて数分間隔で天井からの落水・照明により視覚として楽しませ、ジュワッと蒸気が出て、潜熱を感じる体感と考えればロウリュを楽しめるサウナヒーターである事は間違いないと思います。
でも？でもだよ？
個人の体感でなく、サウナ室の箱として考えてみますとまずサウナ室内には相対湿度と絶対湿度という言葉・指数があります。
相対湿度とは？
相対湿度とはある温度の空気中に含むことができる最大限の水分量（飽和水蒸気）に対して、実際に含まれている水蒸気の割合を％で表したもの。温度が高いほど多くの水分を含む事ができる。
天気予報などでよく耳にする湿度〇〇％は、相対湿度と呼ばれる数字です。洗濯物の乾きやすさ等も相対湿度が関係しております。
簡潔にお伝えすると相対湿度は空気中に含まれる【水蒸気の割合】ということになります。気温35℃と15℃の場合では、同じ相対湿度でも水蒸気量が変化することになります。
絶対湿度とは？
絶対湿度は空気中の一定の体積に含まれる水蒸気の実際の量を示します。通常、グラム/立方メートル（g/m³）で表されます。絶対湿度は温度に依存せず、空気中に存在する水蒸気の実際の量を反映するため、科学的な計算や測定において重要な役割を果たします。
空気中に含まれている水蒸気量を示しているのが絶対湿度です。空気の乾燥具合や室内の快適さがわかりやすいのもこの絶対湿度となります。
サウナ室内の絶対湿度数等の計測はしておりませんので換算方法等は省略させていただきますが実際の稼動中のサウナ室内で湿度数を計るのはとても難しく、時間帯・人の出入り・浴室内換気具合等でも変わると思われます。
高温多湿がなぜ不快なのか？
昨今、どこへ行ってもロウリュ・オートロウリュ・セルフロウリュ・熱波サービス等がありますがシンプルに今回、紹介しているロッキーサウナ含めて、熱せられたサウナストーンに水をかければ蒸気が出ます。
やかんでお湯を沸かして沸点に到達すると湯気が出るのと同じです。蒸気が空間に舞うということはサウナ室内の相対湿度が上がるわけです。
つまりサウナ室の温度が高ければ高いほど、ロウリュ的なものを行えば、水蒸気量が上がるわけです。梅雨の時期はジメジメ・冬場は乾燥しているとはこの事です。
これをサウナ室内で考えても同じ事です。高温になればなる程、水蒸気の量は変わるので快適なサウナ室の湿感・発汗について真剣に考え、勉強してからサウナ室と向き合うと本来の気持ちの良い発汗とはどんな環境なのか？がわかると思います。
上記のグラフはサンバーニングさん（サウナメーカー）が示した快適指数となります。
よく耳にする高温カラカラという表現はサウナ室の温湿関係でいえば理にかなっていると言えます。逆をお伝えすると低温高湿のミスト・スチームサウナ等も快適指数だけで表せば理にかなっていると言えるでしょう。
見ての通りに高温多湿の環境化がいかに不快であるかということがわかると思います。昨今、色々なサウナ室に入る中で快適指数を無視した過剰な湿度爆上がりオンパレードなサウナが流行っておりますよね？
本質的ではなく、エンタメ要素が多く、昨今の需要もそうような形であればそれはそれでいいと思いますがきちんと快適なサウナ室環境を維持している施設もあるという事を忘れないでいただきたいです。
例えると近年、梅雨の時季となると東京では30℃を超えて、相対湿度も90％超えるとジメジメして嫌な汗をかいてますよね？もちろん服を着ているからと意見もあるかもしれないですがサウナ室もそんな環境が果たして本当に良いと言えるのか？
サウナは裸で入るから気にしない等の安直な意見ではなく、僕の経験上、たしかにサウナにハマりたての当初はロウリュやアウフグースをやっている施設が少なく、希少な体験でしたが歴も重ね、あらゆるサウナを経験していくといかに換気良く、快適にサウナ室に入れるかが一番と考えるようになりました。考えるよりはもう身体・肌がそうなっております。
高温カラカラの内臓から汗をかく感覚がその後の水風呂も含めて今や一番の快適だと思っております。発汗に関しては言えば無効発汗・有効発汗等もありますが今回はそこに触れずにまたの機会にどこかの施設と絡めてお話できたらと思います。
なぜスパ・湯～ワールドのロッキーサウナを推すのか？
前置きが長くなりましたが上記の温度・湿度関係や快適指数を元に湯～ワールドさんのロッキーサウナの基本スペックは以下の通りです。
サウナ室基本スペック
- サウナ室内温湿帯
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約95℃（サウナ室内温度計より）でカラカラに程よい湿感をオートロウリュで補う。浴室内換気も悪くない為、サウナ室内への影響はほとんど無し。
- 形状・構造・キャパ
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大まかにコの字の2段式で約20人。座面・背面・床面は木材。浴室内配置のサウナ室。
- ロウリュ間隔
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実測6分間隔で吐水
- その他
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オレンジ色のサウナマット常設にサウナ室前に薄手の一人用サウナマットあり。
※テレビの有無/照明・照度/香り等の記載はサウナ室の本質的な部分に関係無いので省略させていただきます。
ロッキーサウナの良さはもちろんのこと、一人用のサウナマットを用意していただけるのは本当にありがたい。最近ですとビート板の設置が多かったり、個人で折りたたみ式の簡易マットを敷いている方も見かけます。
ですが僕のサウナ感覚では座面からの熱伝導もお尻で感じたいからマット形式で提供してくれるのは各種高騰する世の中でリネン代をケチらず提供してくれる施設の器量の大きさ・サービスを感じさせてくれます。
大浴場 テーマ「日本」ロッキーサウナってわかってますね。日本のサウナの在り方を。
上半月（1日～15日）は女性がロッキーサウナ側（日本風呂）で男性はガス遠赤外線ストーブ（ローマ風呂）となります。月の後半は男性がロッキー側となります。
山のように積み上げた石を熱するロッキーサウナ。サウナにとって石は欠かせません。
サウナ室内の温度が上昇すると、湿度は下がっていきます。高温で乾燥したサウナ室で汗を流すのではなく、ほどよい湿度を保ち、自然に汗を流すのが快適なサウナです。
METOS公式 ロッキー rocky
熱源はガス、たっぷりとサウナストーンを積み上げ、ロウリュを楽しめるサウナヒーターです。
ロッキーサウナのまとめ
湯～ワールドさんのロッキーサウナの特徴を一言でまとめると引用の通りに…
これに尽きると思います。高温カラカラ寄りのセッティングをベースに気持ち良い発汗の為にほどよい湿度をサウナ室に送る為のロウリュの使い方、セッティングにされていることです。
昨今、他の施設のロッキーサウナを体験すると吐水時間を延ばしたり、湿度ムンムン状態のサウナ室をちらほらと見かけます。ハッキリ述べると不快な汗なんですよ私としては。
ここはフィンランドでもドイツでもロシアでもなく、日本です。ジャパン。
国・大陸・地域によって温度・湿度が異なる。日本は気候柄モンスーンの影響を受けて、湿った空気が日本に停滞し、高い湿度となっております。モンスーン＝ロウリュですね。
快適指数だけを見る限りではロッキーサウナの在り方としては中温中湿がオーソドックスだと思っております。自身の経験から80℃程で10分間隔で僅か5秒程の落水がちょうどいいセッティングであり、現に神奈川県の銭湯サウナ 福美湯さんのロッキーヒルサウナは不快感少なく、適した温湿帯となっておりますね。
流行り先行型のサウナ界隈となっておりますが昭和・平成初期のサウナ人たちの知見はとても理にかなっていると思います。
ロッキーサウナの真髄とは？
快適なサウナ室環境・発汗をベースにほどよい湿度を加える為の使い方が王道なロッキーサウナである。
これが僕のロッキーサウナの答えです。簡潔にまとめるとこの記事で述べたかった事は上記の通りです。
湯～ワールドさんのサウナ室前に掲示してある中山産業時代（現METOS）の案内にも野性的サウナと書かれておりますがここのロッキーサウナは文言通り、野性的なセッティングであり、久しぶりに唸るサウナに入ったと大ヒットした感動は忘れられません。
施設内簡易紹介
施設を簡単に紹介すると健康ランドですね。大広間で大衆演劇が定期的に行われており、その他に食事処もあり、同じ敷地内には映画館・ゲームセンター・ロッククライミングにジムやインドアゴルフと広大な敷地の中の一つにある温浴施設がスパ・湯～ワールドさんとなります。
以前はオールナイト営業だった痕跡がありますが現在は24時までとなっているようです。リラックスルームの8面テレビは今となれば貴重な空間となっておりますね。
昭和の健康ランドや一部、店名サウナには未だに残されている所もございますがもう両手で数える程しかないでしょう…。昔の名残を感じられる名施設だと思います。あのロッキーサウナの後にこの8面テレビを眺るのが最高のひと時です。これが本当のととのいですね。
さいごに
サウナの本質的価値
本質的な部分は流行らないのが当然です。突き詰めないと理解し難い部分だからです。
色んなサウナを巡っていくとサウナの知識・知見が増えていきます。そうなるとサウナそのものとして考えてみますと全国的には流行りはしませんが肌・呼吸・発汗がとても気持ちの良いサウナ室は幾つもあります。
ですが…
まだ現サウナ愛好家達の思想・肌感覚は小学生の教科書並みです。逆を言えば好奇心旺盛で良い部分もあります。ただそれはあくまでサウナトレンドを追っかけているだけの状態です。
その中からサウナの本質的価値を突き詰める人が増えて欲しい。決して流行りはしないが上記のロッキーサウナの良さに気付く・考えるサウナ人が一人でも増えていって欲しいのが僕の願いです。
現在はトレンド10割と言っても過言じゃないサウナの売り出し方をしている施設・新規施設の誕生等が見られますが一瞬の勢いに乗ったとしてもトレンド重視ばかりの所は持続性が死ぬほど低いでしょう。やっぱりどこかで長期的に掘り下げられるような熱量が無いとそう長くは続かない。
サウナ真摯
その熱量はサウナなのか？水に拘るのか？施設内の付帯物を充実させるのか？それとも人なのか？っとそれぞれあると思います。
ただ僕がピックアップしたいのはサウナを売りにするなら本質的にサウナ・水にこだわっている施設を推していきたい・伝えていきたい。
それだけです。これは各々、感じた方が違うと思います。
『長期的に掘り下げられるような熱量』を施設に対してではなく、自分の考え・見方に落とし込むと…
サウナのどこが？なにが？好きかなのか
シンプルにこのように考えていくと己の体験・勉強の中でサウナの謎、奥深さを理解し始め、もっともっと本質的にサウナを好きになっていくことでしょう。
最後になりますがどんな事を述べようとサウナに関わらず物事すべてに正解も不正解もないんですよ。ただ忖度・ビジネス観点抜きにサウナへ真摯に向き合い、本質的価値を追究する人が将来的には必要な時代でしょう。
僕はサウナ紳士ではありませんがサウナ真摯であると自負しております。
そう、これが…
施設概要
| 施設名称 | つくばスパ湯〜ワールド |
|---|---|
| 運営会社 | 株式会社フジサワ つくばユーワールド |
| 住所 | 〒305-0063 茨城県つくば市下原370-1（筑波研究学園都市） |
| TEL | 029-839-5555 |
| 営業時間 | 9:00 ～0:00 |
| 公式HP | つくばスパ湯～ワールド |
| 特記事項 | ロッキーサウナ側（日本風呂）男性 毎月後半/女性 毎月前半 |
